著者がすべてを買い取るのでなく、書店やネットを通じて、一般の人が購入できる形にしたいという場合、その形態は大まかに2種類あります。
それは「委託配本」と「注文納品」です。
1 委託配本
書店からの注文を受ける前に、日販、トーハンなどの取次ぎから書店に配本される形式です。
書店で売れなかった場合、返品されます。委託配本期間は原則的に半年ですが、実際には1ヶ月目から約1年間に渡って返品されてきます。
「委託配本」ができるのは新刊発行時の1回だけです。
返品率は、商業出版でも50%を超えているのが現状です。
返品されると、流通経費に加えて倉庫代もかさみますので、売れない本の場合、赤字の方が大きくなります。
2 注文納品
委託配本のように書店に並ぶことはありませんが、全国の書店や大手書店サイトから、注文を受けられる形態です。
一般の人が書店の窓口やアマゾンなどのインターネットサイトから注文できるということです。
返品のリスクがない方法です。
1、2はいずれも、流通に乗ります。
流通に乗るということは、ISBNという出版コードを付与され、取次ぎ会社に見本が納品され、日本で出版された出版物リストに登録されるということです。
登録されるので、書店からも注文できるし、アマゾンやヤフーブックスといった大手ネットサイトでも、そのデータが掲載され、取り寄せできるわけです。
その他、出版コードを付与されるメリットとして、自動的に国立国会図書館に納本されることがあります。日本で出版された出版物として、半永久的に保存されます。
*流通に乗せる場合、経費として10万円程度かかります。
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